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医療コラム

心臓の検査について

循環器内科

循環器内科の検査について

循環器内科の検査は心拍数や心臓の動きを調べるものがほとんどです。

心臓が正常に機能しているか、どこに異常が起きているかなどをチェックするため、いろいろな検査法があります。このコラムでは心臓の主な検査法と、それによって何がわかるかを中心に解説いたします。

ホルター心電図

狭心症や発作性不整脈の場合、発作の最中であれば心電図にはっきりした変化が出ますが、発作以外の時の心電図は正常であることが普通です。ホルター心電図は、一日中心電図を記録し続けることにより、発作時の心電図変化を捉えます。また、症状の無い狭心症(無症候性心筋虚血と言います)の診断にも、大変有用な検査です。

ホルター心電図は、携帯可能なサイズなので、取り付けたまま、入浴以外の日常生活が可能です。もちろん入院は必要ありません。取り付けにかかる時間は10-20分、行動記録表をお渡ししますので、食事・睡眠・歩行などの時間、胸痛や動悸などの出現時刻をチェックしていただきます。翌日、取り外した後、解析をして、3-4日で結果が出ます。

ホルター心電図

危険性は特にありませんが、電極貼り付けにテープを使うので、かぶれ易い方は、夏場の検査は避けたほうが無難です。また、激しい運動をすると、筋電図が混入して、正確な心電図解析が出来なくなるので、検査中エアロビクス・テニス・ジョギングなどは控えた方が良いです。

胸痛や動悸が週に何回か出現する方、数秒間でも意識を失う発作起こしたことのある方は、一度検査されることをお勧めします。

運動負荷心電図(トレッドミル)

狭心症の発作は、坂道を登ったり、重い荷物を運んだりしている時に起こりやすいものです。
(これを労作性狭心症と言います。)運動負荷心電図は、心電図を着けながら上り坂を歩いて、症状の出現や心電図波形の変化をみて、狭心症を診断します。また、運動により出現する不整脈についても、同様に診断できます。

坂道を歩くと言っても、実際には、トレッドミル装置を使用しベルトコンベア上を歩きます。
3分おきに速さと角度を増して、症状・心電図・心拍数などを基準に終了します。歩行時間は、通常5分から10分、歩行後3-7分心電図記録をして終了します。長時間運動するわけではないので、スポーツウェアや運動靴など特別な準備は不要ですが、歩きやすい格好でご来院ください。検査には、循環器専門の医師が立会い、その場で診断します。

運動負荷心電図では、数万回に1回、致命的事故が起こると言われています。原因は重症不整脈発作と心筋梗塞です。したがって、心筋梗塞発症直後・重症弁膜症・重症心不全などのリスクが高い状態では、検査することが出来ません。また、検査の性質上、歩行困難の方も制約があります。。

狭心症の症状は、必ずしも胸痛とは限りません。体を動かした時に、胸の不快感がある、のどや背中の圧迫感があるなどの場合も、検査を受けることをお勧めします。

運動負荷心電図(トレッドミル)

心エコー

心臓の働きは、一言で言えば、体内の血液ポンプです。一方向に血液を流すためのポンプとして、駆動部分(心筋)と逆流防止弁(弁膜)が心臓の主要な構造となります。心エコーでは、この心筋・弁膜の形態および機能をチェックします。

ゼリーを塗ったプローベを胸に押し当てるだけの検査で、約30分で終了します。検査に当たって特別な条件は必要なく、また危険性も無いため、オーダーされる機会の多い検査です。

主な対象者は、心臓の雑音のある方、レントゲンで心拡大を指摘された方、心電図の異常を指摘された方、心不全あるいは心不全疑いの方、原因不明の熱が続く方、大きな手術を予定されている方、心疾患の定期的なチェックが必要な方などです。

心エコー

簡便な検査ですが、心エコーによって、患者さんの病態のなぞが解けることもしばしばあります。
また、種々の心疾患に対する治療方針の決め手になることも多い検査です。

冠動脈CT

虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)は、心筋の栄養血管である冠動脈(かんどうみゃく)に狭窄や閉塞をきたす病気です。従来のCTでは冠動脈を映し出すことは不可能でしたが、マルチスライスCTの登場により、CTによる冠動脈の検査が可能となりました。この次に述べる心臓カテーテル検査に比べると、精度はかなり落ちますが、冠動脈検査のひとつの選択肢として有用な検査です。

検査の主な対象者は、冠動脈狭窄が疑われるが心臓カテーテル検査に踏み切れない方、冠動脈形成術後の経過観察目的の方などです。

検査が比較的簡便に出来ることから、人間ドックとして行なわれることもあります。

検査に際して10-20秒程度の息止めが必要になるので、肺疾患や加齢などにより息止めが出来ない方にはおすすめしません。また、心房細動などの不整脈がある方では、かなり精度が落ちてしまうのが難点です。

冠動脈CT

心臓カテーテル検査

手術ほどではないものの、身体への負担があり、時に危険性を伴う検査を侵襲的検査と言います。
心臓カテーテル検査は、心臓領域の侵襲的検査です。手首・太ももなどから血管に入れたカテーテルという細い管を、心臓まで進めてゆき、いろいろな検査をします。

検査の目的は、狭心症の重症度診断・治療方針の決定、心不全の原因検索・治療方針の決定、先天性心疾患や弁膜症などの手術の術前評価、冠動脈バイパス手術・心臓移植術などの術後評価などです。種々の心疾患の最終的診断は、この心臓カテーテル検査によってなされる場合が多いです。

入院せずに外来で検査する病院もありますが、安全性確保のため、当院では1泊か2泊の短期入院をお願いしています。検査は、手首か太ももを注射麻酔した後、動脈・静脈からカテーテルを心臓まで進めて、冠動脈の造影検査、左心室や大動脈の造影検査、心臓内圧や酸素濃度の計測、種々の薬物負荷テストなどのうち、患者さんの病状からみて必要な検査をします。検査は30-90分で終了しますが、終了後1-5時間はベッド上での安静が必要になります。

検査の危険性は、カテーテル操作とヨード造影剤によるものです。血管損傷による出血・血栓症、感染症、造影剤アレルギーなど、統計では0.05%-0.1%に致命的合併症が起こるとされています。必要性について十分な検討をした上で、施行すべき検査です。

検査の危険性は、使用するヨード造影剤によるものです。ごくまれですが、造影剤アレルギーで死亡することがあります。また、ヨード造影剤は、腎臓機能を悪化させる危険が高いので、腎臓機能が著しく低下した方は検査できません。また、CT検査は、単純レントゲン検査の50-100倍の放射線被爆量があるので、繰り返し行なう場合は注意が必要です。

心臓カテーテル検査

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